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あわぶくの如き日常。
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ちょっと久々の実家。
嫌煙家の妹が絶対的な屋内禁煙令を敷いているので、煙草喫みは着膨れて庭先に追いやられる。

私が小さい頃、我が家では祖父母が縫製工場を営んでいた。着物や浴衣の下縫いなんかを五、六人でやる小さな工場である。今は改装して物置となったその前に父お手製の縁台を置き、煙草に火を点ける。
よくもまあ、こんな狭い場所で力一杯遊んでいたものだ、とふと思う。
車を二台縦列に停めたらそれだけで埋まってしまう、猫の額のような庭である。子供の私はそこで縄跳びをしたり、バドミントンをしたり、時によっては停まっている車の下をゴールに見立てて、サッカーの真似事をしたりしていた。スペースが狭い上に子供のやることであるから、道具を使う遊びでは必ずと言って良いほど何かしらを外に吹っ飛ばす。縄跳びに飽きて振り回してはトタンのテラスに投げ上げて、バドミントンをすればシャトルを塀の向こう側に落っことす。サッカーでは向かいの田んぼにボールを放り、泥だらけになりながら拾いに向かい、戦利品と言わんばかりに畦道に自生するノビルを摘んで帰った。
今見ると、庭を囲う塀は背が低く、しかしよじ登るには結構な存在感である。シャトルを飛ばしたときには何の助けもなく登って向こうに飛び降り、また戻ってくるのを繰り返していた。子供の運動能力の素晴らしさを痛感すると共に、目一杯身体を使える良い環境で育ててもらったものだと、幼少期を過ごした場所に妙な愛着を感じたりする。

すべては無一文から家を建て家庭を築いてきてくれた祖母の功労である(祖父はカリスマを備えた人物ではあったが、新しいもの好きで浪費が絶えない人だったので、ひとかどの家庭を持てたのはやはり祖母の苦労に寄るところが大きい)。

その87歳になる祖母と共に、現在箱根は強羅の地でささやかな旅行を満喫している。旅行の思い出については、また後日の日記にて。
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